細いホースのような管(内視鏡)を挿入し、消化管(胃や腸)の内部を直接観察し、異常があれば、その場で一部の組織を採取して、顕微鏡検査で最終診断を行います。 患者さんの特別の希望(慣れているから眠らなくても大丈夫など)がなければ、鎮静剤(安定剤)の注射を使用してウトウト眠った状態で楽に検査を受けていただいています。検査中は、看護師がずっとそばに付き添います。一時も貴方から離れません。 検査中~検査後の睡眠中は、生体モニターを装着して、血圧、脈、呼吸状態を持続的にチェックしています。必要な場合は酸素投与も行います。
鎮静剤の効果が少なくなるまで、1時間から1時間半位ベッドで休んでいただき、目が覚めましたら、撮影した消化管の内部の写真(30枚~40枚)を見ながら検査結果を説明させて頂きます。 鎮静剤の影響がしばらく残る事がありますので、当日のお車での来院は控えてください。 また、組織を採取した場合は、最終結果が判明するまで数日かかりますので、後日、その結果を説明させて頂きます。
内視鏡をおしり(肛門)から挿入し、大腸、肛門、一部小腸を直接観察し、病変をチェックする方法です。 異常があれば、一部の組織を採取したり、その場でポリープを切除(日帰り手術)したりすることも可能です。 あらかじめ検査前に、ポリープがあった場合に切除して良いかどうかをお尋ねします。
大腸ポリープ、痔核(ぢ)、腸炎、憩室炎、クローン病、潰瘍性大腸炎、癌(がん)など
通常、排便後でも大腸の表面には便が付着しています。 この状態ではカメラを挿入しても十分な観察はできませんし、ポリープが見つかっても切除する事ができません。 大腸をきれいに洗浄した状態で検査にのぞむ必要があります。 検査前日は、食事の内容を制限させて頂きます。また、夜9時までに食事を済ませてください。水分摂取はかまいません。 便秘気味の方は、就寝前に下剤を飲んでいただきます。 検査当日の朝食は摂取できませんが、水、お茶、スポーツドリンクは飲んで頂いても結構です。 毎朝飲んでいるお薬があれば、前もって医師か看護師にお尋ねください。
来院後に特殊な腸洗浄剤2リットルを2時間かけて飲んでいただきます。 便が数回出て、排液がきれいになるまでしばらくの辛抱です。 また、朝から食事をとっていませんので、点滴をして水分を補います。ポリープを切除する際は、高周波焼灼装置という電気メスを使用しますので、指輪等の宝石、貴金属は外して頂きます。 便が出てしまい排液が透明か黄色になりましたら(お昼からお昼過ぎ)、ベッドに休んでいただき、鎮静剤の注射をして検査開始です。
検査時間は10~15分程です。ポリープのある方は、切除するポリープの数により時間が延長します。 決してつらい検査ではありませんので、ご安心ください。 大腸観察に際し、空気が腸の中に入っているので、目が覚めたら“おなら”を遠慮なく出してください。